2025-26シーズン、ニューヨーク・ニックスは53勝29敗のイースタン・カンファレンス3位からプレーオフを勝ち上がり、NBAチャンピオンに輝いた。
NBAファイナルではサンアントニオ・スパーズを4勝1敗で破り、1973年以来となる優勝を達成。NBAカップとの二冠も成し遂げている。
特に印象的だったのが、劣勢から試合をひっくり返す力だ。
NBAファイナルで挙げた4勝は、すべて二桁点差を逆転しての勝利だった。
ジェイレン・ブランソンを中心とした勝負強さはもちろん、守備やリバウンドで流れを変えられることも、昨季のニックスの大きな強みだったと思う。
それでは、王者として迎える2026-27シーズンのニックスをどう評価するのか。
私の開幕前評価は83点。
レギュラーシーズンは、イースト3位と予想する。
※この記事は2026年8月2日時点の情報をもとにしています。
※成績や移籍情報はNBA公式サイトを参照しています。採点と順位予想は筆者個人の見解です。
ニックスの2026-27開幕前評価
| 項目 | 予想・評価 |
|---|---|
| 開幕前評価 | 83点 |
| レギュラーシーズン予想 | イースト3位 |
| 最大の強み | 優勝メンバーを中心とした完成度 |
| 最大の不安 | 守備とリバウンド |
| 注目選手 | アンドレ・ドラモンド、ジョーダン・クラークソン |
| 今季の課題 | ブランソンに頼り切らない勝ち方を作る |
| 最低限求めたい結果 | NBAファイナル進出 |
| 合格ライン | NBA連覇 |
優勝した翌シーズンに83点というのは、少し厳しく見えるかもしれない。
ただ、これはニックスだからこその点数でもある。
昨季のチャンピオンであり、主力もほぼ残っている。普通にプレーオフへ進出しただけでは成功とはいえない。
しかも、ニューヨークという街である。
カンファレンスファイナル進出でも一定の評価はされると思うが、本当の意味での合格ラインは連覇しかないのではないか。
それくらい期待値の高いシーズンになる。
83点の内訳

| 評価項目 | 得点 |
|---|---|
| 攻撃力 | 18/20 |
| 守備力 | 16/20 |
| 選手層 | 17/20 |
| リバウンド | 14/20 |
| 継続性・完成度 | 18/20 |
| 合計 | 83/100 |
攻撃力と完成度については、かなり高く評価している。
ジェイレン・ブランソン、ジョシュ・ハート、ミカル・ブリッジズ、OG・アヌノビー、カール=アンソニー・タウンズという主力が残っているため、開幕時点から大幅に形を変える必要はない。
一方、最も低く評価したのはリバウンドだ。
ここには、ミッチェル・ロビンソンの退団と、アンドレ・ドラモンドがニックスでどこまで機能するのか分からないという不安を反映している。
最大の不安はミッチェル・ロビンソンの退団
今オフ、ミッチェル・ロビンソンはボストン・セルティックスへ移籍した。
ロビンソンは昨季のレギュラーシーズンで、1試合平均19.6分の出場ながら5.7得点、8.8リバウンド、1.2ブロックを記録している。
数字だけを見れば、派手な得点を挙げる選手ではない。
しかし、昨季のニックスでは、劣勢になった試合を守備とリバウンドから立て直す場面が多かった。
そこで光っていたのがロビンソンだったと思う。
シュートが入らない時間帯でも、オフェンスリバウンドを取れば、もう一度攻撃できる。ゴール下を守り切れば、そこから速攻へつなげられる。
点差をひっくり返すには、こうした一つひとつのプレーが重要になる。
ニックスが失ったのは、単純な8.8リバウンドだけではない。
試合の流れを変えられる守備力と、相手にプレッシャーを与え続けるゴール下の存在感も含まれている。
ドラモンドがニックスにフィットするか
ロビンソンの代わりとして加入したのが、アンドレ・ドラモンドだ。
| 選手 | 昨季所属 | 平均出場時間 | 得点 | リバウンド |
|---|---|---|---|---|
| ミッチェル・ロビンソン | ニックス | 19.6分 | 5.7 | 8.8 |
| アンドレ・ドラモンド | 76ers | 19.5分 | 6.4 | 8.4 |
数字だけなら、ドラモンドでもロビンソンの穴をある程度埋められそうに見える。
ただし、フィラデルフィア・76ersで求められていた立ち回りと、ニックスで求められる立ち回りは違うはずだ。
誰と一緒に出場するのか。
守備ではどこまで動くのか。
ブランソンやタウンズが出ている時間帯に、ゴール下をどう支えるのか。
オフェンスリバウンドを取ったあと、自分でシュートへ行くのか、それとも外へ戻すのか。
リバウンド数だけでなく、チームの攻守の流れに入れるかどうかが重要になる。
ドラモンドがニックスにフィットすれば、ロビンソン退団の影響を最小限に抑えられる。
反対に、守備やローテーションがかみ合わなければ、そのままシーズンの勝ち負けに関わってくると思う。
スタメンは慌てて変えなくていい
開幕前の時点では、スタメンを大きく変える必要はないと思っている。
- ジェイレン・ブランソン
- ジョシュ・ハート
- ミカル・ブリッジズ
- OG・アヌノビー
- カール=アンソニー・タウンズ
昨季の優勝を支えた組み合わせであり、まずはこの形から始めていい。
ただし、最終的な判断はオープン戦を見てからになる。
ドラモンドを誰と組ませるのか、ベンチメンバーの出場時間をどう分けるのかなど、新しい選択肢を試す必要がある。
優勝した形を守るだけではなく、連覇するための新しい形を作れるかが重要だ。
ジョーダン・クラークソンには2ndユニットをかき回してほしい
プレーオフでは、スタメンの強さだけでなく、2ndユニットの活躍が重要になる。
個人的に期待しているのは、1年契約で残留したジョーダン・クラークソンだ。
昨季はプレーオフで出場時間が限られる試合もあったが、もともとベンチから得点を生み出せる選手で、シックスマン賞の受賞経験もある。
今季は2ndユニットから積極的に攻めて、試合をどんどんかき回してほしい。
ブランソンがベンチへ下がった瞬間に攻撃が止まってしまえば、相手に流れを渡すことになる。
クラークソンが自分でシュートを作り、相手の守備を崩せれば、ブランソンの負担も減らせる。
フィリピン代表としてもプレーするフィリピン系アメリカ人選手ということもあり、個人的にも応援したくなる選手だ。
いい意味での「脱ブランソン」が必要
今季のニックスにとって、いい意味での「脱ブランソン」は重要だと思う。
もちろん、ブランソンの役割を小さくするという意味ではない。
勝負どころでブランソンにボールを託せることは、ニックス最大の強みの一つだ。
問題は、苦しくなったときの解決策が、毎回ブランソンの1対1だけになってしまうことだ。
レギュラーシーズンなら、それでも勝てる試合は多い。
しかし、プレーオフでは同じ相手と何度も戦うため、対策される。ブランソンを止められたとき、別の形で点を取れるかが問われる。
- タウンズを中心に攻める
- ブリッジズやアヌノビーにボールを預ける
- クラークソンがベンチから得点する
- 守備とリバウンドから速攻へつなげる
こうした勝ち方を、シーズン前半までに作っておきたい。
ブランソンに頼らなくても戦えるチームを作ったうえで、最後はブランソンが決める。
その形が完成すれば、連覇は自然と見えてくると思う。
ニューヨークのプレッシャーも不安材料
連覇の可能性は、シーズン前半までにチームを作れるかどうかにかかっている。
ただし、少し心配なのがニューヨークという街のプレッシャーだ。
王者として迎えるシーズンで負けが続けば、ファンもメディアも黙ってはいないだろう。
数試合の不調でも、大きな問題のように扱われる可能性がある。
その空気にフロントが影響されて、必要以上にローテーションを変えたり、慌ててトレードへ動いたりしないか。
昨季の形をそのまま続ければよいという話ではないが、連覇を狙うチームだからこそ、短期的な結果だけで判断しないことも大切だと思う。
オープン戦で確認したいポイント
開幕前の83点は、オープン戦を見て変わる可能性がある。
特に確認したいのは、次の5点だ。
- ドラモンドが守備のローテーションに入れているか
- ロビンソン退団後もリバウンドで負けていないか
- ブランソン不在の時間帯でも得点できるか
- クラークソンを中心とした2ndユニットが機能するか
- 新しい戦い方を試しながら、昨季の強さを維持できるか
オープン戦の勝敗自体は、それほど重要ではない。
重要なのは、どの組み合わせを試し、何を確認しようとしているのかだ。
レギュラーシーズンはイースト3位と予想
ニックスは、2026-27シーズンもイースト上位に入る力を持っている。
ただ、昨季の優勝によって他チームから徹底的に研究されることや、ロビンソン退団の影響も考え、レギュラーシーズンはイースト3位と予想する。
3位だから評価が低いわけではない。
連覇に必要なのは、レギュラーシーズンの1位ではなく、プレーオフで最も強い状態を作ることだ。
選手の健康を保ちながら、前半戦で新しい形を作り、後半戦から完成度を上げていく。
その流れを作れれば、3位からでも十分に連覇を狙える。
まとめ|83点だが、合格ラインは連覇
ニックスの2026-27シーズン開幕前評価は83点とした。
主力が残っており、攻撃力とチームの完成度は高い。
一方で、ミッチェル・ロビンソンの退団によって、守備とリバウンドには不安が残る。
最大のポイントは、アンドレ・ドラモンドがニックスのバスケットにフィットできるかどうかだ。
さらに、ジョーダン・クラークソンをはじめとした2ndユニットが得点を生み出し、ブランソンに頼り切らない勝ち方を作る必要もある。
レギュラーシーズン予想はイースト3位。
最低限求めたいのはNBAファイナル進出。
ただ、ニューヨークで、昨季のチャンピオンで、主力も残っている。
本当の意味での合格ラインは、やはり連覇しかないと思う。
まずは開幕前の83点。
オープン戦終了後、開幕10試合後、シーズン前半終了時に、この評価がどう変わっていくのかも見ていきたい。


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